物理学のあゆみ(講義要項)

1996 福永清二

授業概要

私たちの周囲はハイテク機器であふれており、科学についての様々な批判があるにも拘らず、現代社会は科学の利用なしには成り立たないようになってきています。テレビ一つをとってみても、物理学が見いだした電子に関する知識が利用されており、物理学は今日の科学と技術の基礎をなしているともいえます。他方では現代物理学は、単に科学・技術の基礎となっているだけでなく、相対性理論や量子力学の宇宙観や物質観は、それまでの見方を根本的に修正するものとなっています。この講義では、数百年の歴史を持つ物理学の歩みを概括することを通じて、科学的思考の発展の道筋についての考察を進めたい。

1 哲学の一部としての物理学

1ー1 事物(世界)に対する合理的説明
1ー2 アリストテレスの自然学
1ー3 アリストテレス運動学の解釈と論理の破綻

2 古典力学の成立過程

2ー1 新天文学と実験科学
2ー2 ニュートンの力学

3 近代物理学の展開と矛盾の拡大

3ー1 熱学・気体分子運動論
3ー2 電磁気学
3ー3 原子論と放射能の発見

4 現代物理学の成立

4ー1 相対性理論
4ー2 量子力学の成立過程
4ー3 量子力学の認識論

5 原子・原子核・素粒子の世界

6 まとめ

内容の詳細

物理学史年表

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