はじめに
4月8日に測定したCo-60,Cs-137,Pedestalの結果を用いてエネルギー較正をしています.
4月9日は線源の測定を行っていないので,この結果を9日でも用いてもいいと思います.
2011,05,02更新
ピークへのfitting時にχ^2/ndfがおかしくなっていました。
これを解決するため、ヒストグラムのスケールを、線源のスケールにあわせました。
ただ、最後の"ch-energy"の図と"ch-sigma"の図はχ^2/ndfの値が間違っている思います。余裕があるときに手計算でもしましょうか。
2011,05,04更新
M先生のご指摘、ご要望に応じて
Co-60の出すガンマ線のエネルギーを1133keV,1177keV1から1173keV,1333keVに修正しました。
エネルギー構成の際、K-40(1468keV)とI-131(364keV)を加えました。データはBG0408とIWAKI_SAND_0408からフィッティングしました。
の点を変更しました。
また、チャンネルとエネルギーのキャリブレーションと、フィットしたガウス関数のシグマとチャンネルのキャリブレーションにおいて、エラーバーを付け足しました。
使用したデータ
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BG_0408
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Co-60_0408
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Cs-137_0408
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IWAKI_SAND_0408
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Pedestal_0408
BGとサンプル
青いヒストグラムはBGです。
緑色のヒストグラムはサンプルです。
黒いヒストグラムは、サンプルのヒストグラムからBGのヒストグラムを引いたものです。
Co-60
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Cs-137
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Pedestal
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Pedestal(横軸のスケール調整後)
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I-131(in Iwaki Sand)
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K-40(in BG)
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スケールは各ヒストグラムに対し, scale0/scale2/scale3 をかけて調整しています.
変更しました.詳しくは "始めに" を参照してください。
Fittingについて
各線源のピークのチャンネルは、ピークに対してFittingを行うことで特定しています。
Co-60
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Co-60のFittingは2つのピークを同時に行いました。
ガウス関数(赤,パラメータ:p0,p1,p2)+ガウス関数(青,パラメータ:p3,p4,p5)+2次関数(ピンク
,パラメータ:p6,p7,p8)の関数の重ね合わせです。
この結果、
2878.02CH | 1133keV |
3260.04CH | 1173keV |
という対応関係が得られました。
このFittingを行ったマクロです。
このFittingの流れをPDFファイルにまとめました。
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Cs-137
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Cs-137のFittingです。
ガウス関数(赤,パラメータ:p0,p1,p2)+2次関数(青,パラメータ:p3,p4,p5)の関数の重ね合わせです。
この結果、
という対応関係が得られました。
このFittingを行ったマクロです。
このFittingの流れをPDFファイルにまとめました。
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Cs-137(の娘核種であるBa-137の放出するガンマ線,33keV)
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Cs-137はベータ崩壊をしてBa-137(もしくはBa-137の励起状態→Ba-137)へ崩壊します。
そのBa-137は33keVの特性X線を放出するのですが、このγ線のピークに対してもエネルギー較正 を行います。
正確には
のガンマ線からエネルギー較正をしたいのですが、技術的に難しいので、放出割合の重みをつけ,33keVのガンマ線としてfittingしています。
ガウス関数(赤,パラメータ:p0,p1,p2)+2次関数(青,パラメータ:p3,p4,p5)の関数の重ね合わせです。
この結果、
という対応関係が得られました。
このFittingを行ったマクロです。
このFittingの流れをPDFファイルにまとめました。
2011,5,4更新
χ^2/ndfを気にして、ガウス関数+4次関数でもfittingをしてみました(画像下)。
このFittingを行うと
という対応関係が得られました。
この関係は2次関数でFittingしたときとほとんど変わらないのですが、シグマの値が11.290となりました。
2次関数でFittingしたときのシグマの値は13.09でした。
少々違いが生じたのではないかと思います。
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Pedestal
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PdestalのFittingです。
ガウス関数(赤,パラメータ:p0,p1,p2)でFittingしています。
この結果、
という対応関係が得られました。
このFittingを行ったマクロです。
このFittingの流れをPDFファイルにまとめました。
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K-40(in BG)
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K-40のFittingです。
ガウス関数(赤,パラメータ:p0,p1,p2)+2次関数(青,パラメータ:p3,p4,p5)でFittingしています。
この結果、
という対応関係が得られました。
このFittingを行ったマクロです。
このFittingの流れをPDFファイルにまとめました。
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I-131(in Iwaki Sand)
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I-131のFittingです。
ガウス関数(赤,パラメータ:p0,p1,p2)+2次関数(青、パラメータp3,p4,p5)でFittingしています。
この結果、
という対応関係が得られました。
このFittingを行ったマクロです。
このFittingの流れをPDFファイルにまとめました。
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結果
上のFittingから求めたCHとエネルギーの関係を用いて、エネルギー較正を行いました。
CHに対するエネルギーのグラフと、エネルギーに対するFitting時のピークの誤差のグラフを以下に示します。
2011,5,4追加
上にも書いてあるように、キャリブレーションでエラーバーを追加しました。
また、サンプルにあたピークとBGにあったピークからI-131とK-40の値も追加しています。
ですが、ch-シグマのfittingがうまくいきません。
Co-60,K-40の点3つがFittingした曲線から大きく離れています。
エネルギーに対するCH
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これより
Energy = 0.407*[CH] -13.56
という関係が得られます。
注)左のグラフは横軸がエネルギーで、縦軸がCHです。
Fittingの際、pedestalを通る1次関数を求めるときにこの様な軸をとると簡単にできてしまったので、この様なグラフになりました。
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ガウス関数の幅(sigma)に対するエネルギー
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I-131は "ガウス関数+2次関数" と "ガウス関数+4次関数の" 2パターンでfittingを試しました。
ここでは、4次関数を使った際のシグマの値を採用しました。
これは、4次関数を用いた方がよりヒストグラムの形にうまくフィットしていると判断したためです。
これより
$ \sigma = 1.61 \sqrt{ [CH] } -6.82 $
という関係が得られます。
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